ミニマリズムとコンセプチュアル・アートの重複地帯で刺激的な活動を続けるソル・ルウィット(Sol LeWitt)が1987年につくった本を紹介しましょう。
Four Colors and All Their Combinationsと題されたこの本、パリの国立近代美術館の協力を得て、イタリアの出版社からルウィットが出したもの。その仕組みはいたって単純。タイトルに書かれているように、4つの色-Grey, Yellow, Red, Blue-をベースに、その混色(2色、3色、4色)のバリエーションを順番に配列していくという手法。
ちなみに表紙の2列目は、左から、Grey-Yellow, Grey-Red, Grey-Blue, Yellow-Red, Yellow-Blue, Red-Blueと2色の組み合わせを網羅し、3列目では3色の、そして4列目は4色すべての混色という具合です。当然のことながら、混色が進むほど明度は少なくなって、暗くなっていきます。
バカバカしくもあるのですが、できあがった本は、どうしてなかなかチャーミング。けっこう気にいっています。