Aの定休日を利用して、川崎市民ミュージアムまで足を伸ばしました。
木村伊兵衛賞のほとんどの受賞者〈全員ではない)の作品が一同に展示されたこの展覧会、それなりに見ごたえがあります。
正直に言うと、この美術館の空間は、どうしても好きになれず、「エイ」と掛け声が必要なのですが、重い腰をあげて行ったかいはありました。
タイトルどおりの企画なので、展覧会として、とくに創意を感じるわけではないですが、「ひねり」が無いことが、かえって、30年の視覚の変化を感じさせる面白さを演出したようです。
ほとんどが、どこかで見たことのある作品なので、再確認という感覚が強かったですが、これまでとは違った感触をもった作家だけを上げれば、渡辺兼人と武田花。なんだか、いい意味でひっかかったまま美術館をあとにしました。あと、ブームになった「女の子写真」には嫌な感じを持っているものの、ヒロミックスの初期写真の魅力には、やっぱり降参。80年代の東京の私的な記憶がかぶさってくるからかもしれませんが。
愚痴をひとつ。それにしても、この美術館のレストランは、いただけません。現代美術館のカフェと勝負できそうなくらい、ということは私の胸中では、超ド級に、まずい。周囲に食事のできる空間が他に見当たらないだけに、これはつらかった・・・。