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先日、早々と国立新美術館のモネ展をのぞいてきました。
よくもまあこれだけ集めたなと、その作品の充実振りに驚きましたが、モネに関してなにか新しい知見や問題が発見できる展覧会になっているかというと、率直に言って疑問が残ります。 ただ、会場全体を通じて、モネと平行に20世紀の作品が種々並べてあって、モネとの関係を考えさせるようになっているところは、面白いと言えば面白い。いい加減と言えばいい加減。意図的にゆるい関係で作品を集めているのか、なんで?と思わせるものも少なくなく、セレクションに「つっこみ」を入れることが、まあ楽しむためのコツでしょうか。 あえて企画側に親切になることもないのかもしれませんが、何しろ数十万という動員がビジネス的にも必要になるでしょうし、また実際に見込まれる展覧会でしょうから、残念ながら、人の流れをスムースにすることが最低条件にならざるをえないんでしょう。となると、会場にパネル解説を増やしたり、何か考えさせるコーナーなどをつくるなどというのは、おそらくはできない相談。複雑な気持ちになりますが、「問題提起」的な価値を見込むことは諦めて、沢山のモネが見れるという事実だけに価値を見出すしかないのかもしれません。それでいいよという人も多いかもしれませんが、「展示」というのが、けっこう作品の見え方を変えることがあって、それによって楽しみ方も多様化するという事実に対して、見る側ももっと貪欲になっていいと思うのですが、どうやら、そんなことを考える人は少数派のようです。展覧会に対する評価が、もっとメディアの中できちんとなされれば、事態も変っていくのでしょうが、まだまだ時間がかかりそうです。先日終わった現代美術館の中村宏展など、入場者数で言えば、モネのそれこそ何十分の一でしょうが、問題提起という意味では、まさるとも劣らぬ質の高さを持っていたのに、そういうことは、見えないままに情報の沼の中に沈殿してしまう。寂しい限りです。 モネに戻れば、展示のセクションわけが、「色彩」とか「ヴァリエーション」などの細かいテーマによってなされているところは、多少、意欲的と言えるかもしれませんが、うーん、どうも主張にまでいたらないぼんやりしたもの。でも、睡蓮が沢山並べてあって、その変遷が見れたり、見たこともなかった早い時期の作品があったり、それなりに目の愉しみはあります。なんだかんだ言っても、あれだけ技術の高い画家は、そうそうはいないわけですから。 カタログは、展覧会場に解説めいたものがほとんどないのと対照的に、なかなか丁寧に作りこんであります。展示会場でできないことを、補完しようという意欲がうかがえます。
by 66productions
| 2007-04-08 23:54
| 展覧会
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